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気を付けてもらいたい

 ある方の誕生日があるので

お祝いしようという話がある。

 

 誕生日というのはそのひとを祝うのではなく

そのひとの母に感謝する日だという話もあるが

ともかくお祝いだ、ということで

周りがさわいでいる。

 

 わたしどもの仲間は

ある集まりのもとすでに20年くらい

つながっていて、それなりに結束もかたい。

 

 が、ひとりリーダーシップをとる男性は、

資金的にも人間的にも立派で

みなの尊敬をあつめている。 

 

 その点、わたしは

どういうわけか「詐欺師」とか「ルパン」とか

見た目のせいか、犯罪者のレッテルを貼られてきた。

 

 さて、そんな仲間内で

誕生会を開こうとしているとき、

リーダー的なかれからlineがきた。

 

「プレゼントを渡してから乾杯。続いて

短歌披露のプレゼントとか」

とあった。

 

「短歌披露」というのはどうも

わたしの仕事らしい。短歌をしているのは

わたしだけだからである。

 

 短歌をされている方ならわかるが

「はい、披露しましょう」みたいにできるわけないのだ。

 

 「じゃ、大根買ってきてね」の「ノリ」じゃできない。

で、わたしは「短歌披露? いらないでしょ。

簡単にできるものじゃないし」と、

あまりことを荒げずにお断りした。そうしたら

「是非とも! 狂歌でも。

期待しているんで、よろしくです。

瑞々しい感性でよろしくです」

とあった。

 

 このくだりを、短歌をしているひと

二人に見せたら異口同音、

「失礼です」「上から目線」「短歌のことなにもしらないから」

という答えが返ってきた。

 

 わたしも「瑞々しい感性でよろしくです」と

言われて、あまりいらだちを覚えないのに

カチんときたのは確かだ。

 

俳句読みに

「十七文字でいいんで、ちょっと作ってください」

って頼んだら、激昂されるとおもうよ。

 

じゃ、一首、やってください、っていうのは

短歌をしているひとにとって

そんなもんじゃないですよ、という気持ちが

まず、浮かぶものである。

短歌にたいする矜持がある、というのでもないけれど、

すこしひとを愚弄するような言い方は

かんがえたほうがいいと思ったのである。

 

 ま、それでも、一首つくりましたけれど。