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言葉について その2

 「ゾウ」という動物がいます。

ただ、単に「ゾウ」と発音すれば、

つまり記号表現です、

しかし、私たちは、おのず「象」という

あの大きな生き物を想像することができます。

この想像の世界を記号内容と呼んだのです。

ソシュール先生は、この記号表現を「シニフィアン」、

記号内容を「シニフィエ」と名付けました。

だから、コトバを語れば、

かならずシニフィエの領域が付随するということです。

 

 専門家のあいだでは造語的に

「シニフィエ領域」という語で説明するひともいますが、

これは、その語の奥に潜んでいる意味合いのことです。

記号学では、このシニフィエを「含意」、

コノタシオンと呼んでいます。(記号表現はデノタシオンといいます) 

 

 もうすこしかんたんに話しますと、

コトバとは語ったものと同等の語らないものを含む、ということです。

 「おじいちゃん、元気で長生きしてね」という

孫のやさしい一言の裏側には

「おじいちゃんは長生きしない生きものだ」

という恐ろしい言外の意味を含んでいるのです。

 

 このあいだ街で「チャーシュー入りチャーハン」という看板をみつけました。

ということは、

この店は、通常はチャーハンにチャーシューを

入れていないということを宣言しているわけですね。

コノタシオンです。