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精神主義は旧弊か

 メダリスト角田夏美選手は

試合会場のマットの出入りには

かならず一礼する。

 ま、だれしも柔道家ならそうだろう。

が、韓国の選手や中国の選手は

さっさと会場をあとにする。

 だから、韓国や中国が悪いといっているのではない。

文化の差だからである。

 

 大谷翔平はけっして白線を踏まない。

そして球場で一礼。

 

 この奥ゆかしさが、日本の最高峰を

支えているといってもよいのではないか。

 

 昨日、バドミントンの練習に

地元の中学に行った。

わたしより遅れて中学生の女子が

三人ほど体育館に入ってきた。

もちろん、一礼などはしないし、

わたしどもを見ても、一言も挨拶もしない。

 

 だから、わたしは大きな声で

「こんちには」と言った。

が、無視された。

だから、もういちどさらに大きな声で

「こんにちは」と言った。

と、彼女らはそれに気づいたのか「はぁ」って

返事だった。

 

これが、いまの日本なのだ。

一流選手は、別格であって、一般の日本人は

韓国の人や中国の人とかわりなくなって

しまったのだろうか。

 

昨日は、20人も練習に集まった。

大人は四人で、残りは小学生や中学生、

高校生はひとりだった。

 

もちろん、練習後の体育館をでるときも

トイレから出るように、

なんの挨拶もなく出てゆく。

 

 わたしが精神主義を唱えすぎているのだろうか、

はたまた、感情の劣化があたまりまえになっているのだろうか。

 

 そういえば、わたしが務めている予備校でも

大学生のような先生がなんにんもいるが、

ほとんど、わたしに挨拶なんかしない。

 

 仕事に先輩も後輩もないのだろう。

わたしは、電信柱かポストみたいな扱いなのだ。

 

 それが、日本なのだろうか。

 

 自己決定の有能感といえば聞こえがいいが、

やはり仕事では、年配者を敬うのが筋というものだ。

 

 その点、芸能界はまだ、上下関係がしっかりしているから、

その点だけは、大いに認めたくなる。

 

 体育館で、ネットを張るが、

わたしはもう力もないので、若者にやってもらうことが多い。

「君たち、力のあるところでネット張ってね」

と、わたしが言うと

「力はありませんけどね」と中学生の男子。

 

 ああいえばこういう、口ごたえだけはご立派である。

 

 ま、一流にはなれないよ。